craforaフィルム現像データを出典と確認日つきで置いておく場所

※本サイトのリンクには広告を含む場合があります

ケントメア400の現像時間|ILFORD公式データシートの全14通り(20℃・2026-08-05確認)

初出 データ確認 更新の記録 2件

この記事の更新の記録(2件)
  • 出典主義で全面書き直し(公式データシートB26の全14通りを掲載・要確認セル0・引用画像と自作図解を追加)
  • 出典主義で全面書き直し(公式データシートB26の全14通りを掲載・要確認セル0・引用画像と自作図解を追加)

→ 表は横にスクロールできます(見出しをクリックで並び替え)

製品形態確認日 ▾公式
D-112026-07-27公式へ
Kodak D-76 Developer2026-07-23公式へ
Ilford ID-11粉末(1L・5L 溶解用)。微粒子の汎用現像液で、全ての黒白フィルムに使える定番。2026-07-23公式へ
Kentmere Pan 4002026-07-23公式へ
Adox Rodinal (Adonal)液体濃縮の高希釈現像液。1+25/1+50 などに薄めて一発使い切り(希釈後は保存不可)。原液のまま長期保存できるのが特徴。現行製造は ADOX。2026-07-23公式へ

この表はカルテ(公式ページ/データシートの確認記録)から自動で作っている。値が取れていない欄は「—」。 実写・実現像の写り/粒状はこの表に入れていない(未評価)。

図1:この記事に関係する組合せの現像時間(3件)
現像時間(分)Agfa 14Kentmere 400 / 1+1 / EI400 / 20℃17.5分DK-76Kentmere 400 / 1+1 / EI800 / 20℃17分Ilford MultigradeKentmere 400 / 1+49 / EI400 / 20℃8.5分
カルテに入っている一次資料の値をそのまま棒の長さにした図。数字は元の表記のまま(範囲や複数値はそのまま出す)。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27
図2:希釈 1+1 の体積比
希釈 1+1原液 1 : 水 1(この記事のデータで 2 件)原液全量を 2 とすると、原液は 1/2(50%)例:仕上がり 600mL なら 原液 300mL + 水 300mL比率1:1
表記の定義をそのまま図にしたもの(1+3=原液1に水3)。仕上がり量の例は比率からの割り算。

ケントメア400の現像時間|ILFORD公式データシートの全14通り(20℃・2026-08-05確認)

このページのリンクには広告を含む場合がある。

結論(先に)

20℃・スパイラルタンクなら、公式データシートに載っている時間はこれ。ID-11の原液で9:30、1+1で16:30、1+3で25:30。MICROPHENの原液は8:00。手元がKodak D-76なら原液9:30・1+1で14:00(D-76だけはILFORD純正ではない=データシートの「Non-ILFORD Developers」欄の値)。一番短いのはILFOTEC HC 1+15とLC29 1+9の4:30、一番長いのはD-76 1+3の28:00。

撹拌は最初の10秒で4回転倒、その後は毎分の最初の10秒で4回。連続撹拌(トレイ現像など)にするなら、この時間を最大15%短くする。どちらも同じデータシートに書いてある。

20℃の現像時間(全14通り・公式データシート B26)

現像液 希釈 20℃の時間 出所
ILFOTEC HC 1+15 4:30 ILFORD公式データシート B26
ILFOTEC LC29 1+9 4:30 ILFORD公式データシート B26
MICROPHEN stock 8:00 ILFORD公式データシート B26
ILFOTEC HC 1+31 8:00 ILFORD公式データシート B26
ILFOTEC LC29 1+19 8:00 ILFORD公式データシート B26
ID-11 stock 9:30 ILFORD公式データシート B26
Kodak D-76 stock 9:30 ILFORD公式データシート B26の Non-ILFORD Developers 欄
ILFOTEC LC29 1+29 11:00 ILFORD公式データシート B26
ILFOTEC DD-X 1+4 11:30 ILFORD公式データシート B26
Kodak D-76 1+1 14:00 ILFORD公式データシート B26の Non-ILFORD Developers 欄
MICROPHEN 1+1 15:00 ILFORD公式データシート B26
ID-11 1+1 16:30 ILFORD公式データシート B26
ID-11 1+3 25:30 ILFORD公式データシート B26
Kodak D-76 1+3 28:00 ILFORD公式データシート B26の Non-ILFORD Developers 欄

時間は原文の min:sec 表記のまま。同じ数字は公式の製品ページ側にも載っていて、そちらは「ID11 Stock 9.5」のように分の小数で書かれている(9:30=9.5分・同じ値)。

20℃での現像時間の比較図
画像出典: ILFORD公式データシート B26(2026-08-05 確認・自作の図解(データは出典の公表値))

撹拌のしかた(ここを合わせないと時間だけ真似しても揃わない)

データシートの Agitation の項はこう書いてある。「スパイラルタンクでは最初の10秒でタンクを4回転倒させ、以降は各分の最初の10秒で再び4回転倒させる」。上の表の時間はこの断続撹拌(intermittent agitation)を前提にした値

  • 連続撹拌(トレイ現像や一部のタンク)にするなら 時間を最大15%短く
  • 回転式プロセッサで前浴なしなら スパイラルタンクの時間から最大15%短く(前浴は推奨されていない=ムラの原因になると書かれている)

20℃以外の液温でどうするか

データシートは温度換算のグラフを持っていて、読み方の例が本文に書いてある。「20℃で4分が推奨なら、23℃では3分、16℃では6分」。これは読み方の例なので、自分の時間はデータシートのグラフで読むのが正しい。

1段増感(EI800/30)まで含めた表

同じデータシートには増感側の列もある。ISO感度はISO 400/27(データシートの EXPOSURE RATING の項)で、EI800/30まではメーカーが時間を公表している。

現像液 希釈 EI400/27 EI800/30(1段増感)
ILFOTEC HC 1+15 4:30 6:30
ILFOTEC LC29 1+9 4:30 6:30
MICROPHEN stock 8:00 10:00
ILFOTEC HC 1+31 8:00 12:30
ILFOTEC LC29 1+19 8:00 12:30
ID-11 stock 9:30 13:00
Kodak D-76 stock 9:30 12:30
ILFOTEC DD-X 1+4 11:30 13:00
Kodak D-76 1+1 14:00 17:00
MICROPHEN 1+1 15:00 19:00
ID-11 1+1 16:30 20:30

低感度側では PERCEPTOL 1+1 の 23:00 が EI320/26 の欄に載っている(EI400/27・EI800/30の欄は空欄)。ILFOSOL 3 の行は、今回取得したPDFのテキスト抽出では増感側の列が読み取り切れなかったので表に載せていない。

EI800/30の現像時間の比較図
画像出典: ILFORD公式データシート B26(2026-08-05 確認・自作の図解(データは出典の公表値))

選び方

  • 短い時間ほど温度と撹拌のズレが仕上がりに響くから、失敗を減らしたい人はID-11 stock 9:30やMICROPHEN stock 8:00のあたりを選ぶと扱いやすい。4:30の組み合わせ(ILFOTEC HC 1+15・LC29 1+9)は温度と撹拌のズレが仕上がりに出やすい。
  • 薄めて余裕を持たせたいなら ID-11 の 1+1(16:30)か 1+3(25:30)。1+3は25:30と長いので、液温が落ちない環境かどうかで決まる。
  • 手元がKodak D-76しかないなら使える。D-76 原液で9:30。ただしこれはILFORD側のデータシートの Non-ILFORD 欄の値で、Kodak Alaris側のD-76データシート(J-78)にケントメア400の記載は無い。出所の格が違うことは隠さないでおく。
  • 1段上げて撮ったなら EI800/30 の列を見る。ID-11 stock 13:00、MICROPHEN stock 10:00。

現像液そのものの仕様は ID-11のカルテD-76のカルテRodinalのカルテ にまとめてある。ケントメア400×Rodinalの公式時間は、ILFORD・ADOXどちらの公式ページにも見つけられなかったので、この記事では時間を出していない。

確かめ方と未評価

  • 出所=ILFORD(HARMAN technology)の KENTMERE PAN 400 technical data sheet B26 と公式製品ページ。確認日 2026-08-05。上の数値は全部この2つの公表値で、僕が測った値ではない。
  • 未評価=写り・粒状・階調・仕上がり。僕はこのフィルムを現像していないので、この記事では一切評価していない。
  • 処方・データシートは改訂されうる。作業前に公式データシートで確認してほしい。

データを図で見る

下の図は全部、うちのカルテに入っている一次資料の値だけを描き直したもの(新しい数字は作っていない)。実写の作例は出していない=写りの評価はしない方針。

図:同じフィルムでも現像液で何分変わるか(最短〜最長)
0分4.4分8.8分13.1分17.5分Kentmere 4008.5–17.5分
青が最短、オレンジが最長。2件以上のデータが在るフィルムだけを出している。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27
図:希釈 1+1 の体積比
希釈 1+1原液 1 : 水 1(この記事のデータで 2 件)原液全量を 2 とすると、原液は 1/2(50%)例:仕上がり 600mL なら 原液 300mL + 水 300mL比率1:1
表記の定義をそのまま図にしたもの(1+3=原液1に水3)。仕上がり量の例は比率からの割り算。
図:希釈 1+49 の体積比
希釈 1+49原液 1 : 水 49(この記事のデータで 1 件)全量を 50 とすると、原液は 1/50(2%)例:仕上がり 600mL なら 原液 12mL + 水 588mL比率1:49
表記の定義をそのまま図にしたもの(1+3=原液1に水3)。仕上がり量の例は比率からの割り算。
図:この記事に関係するデータの現像液別の件数
件数Agfa 141 件DK-761 件Ilford Multigrade1 件
件数はデータの厚みで、良し悪しではない。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27
図:サイト全体の現像時間の分布
件数5分未満127 件5〜8分283 件8〜11分325 件11〜15分238 件15〜20分102 件20分以上90 件
この記事に紐づくデータが少ないので、サイト全体の分布を出している。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27
図:モノクロ現像の工程の並び
1前浴水(省く処方もある)2現像液温と時間が結果を決める3停止停止液または水4定着ハイポ/急速定着5水洗流水または交換法6乾燥水切り剤ののち吊る
工程の順番だけの自作図。時間と液温は薬品ごとに違うので数値は書いていない。
図:現像タンクの断面(どこに何が入るか)
遮光された注液口(明室で液を出し入れできる)蓋(撹拌のとき外れないか毎回確認)リール=フィルムを巻く溝液(リールが完全に浸る量まで)タンク本体撹拌=反転
位置関係だけの自作図。容量や寸法は製品ごとに違うので入れていない。
図:サイト全体でデータが多い現像液(上位10)
件数510-Pyro99 件D-7669 件Acufine65 件HC-11042 件Acurol-N35 件ID-1130 件ACU-128 件Adox HR-DEV28 件Atomal 4927 件Eco Pro21 件
うちのDBの厚みの偏り。少ない現像液は資料が取れていないという意味で、良し悪しではない。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27
図:サイト全体でデータが多いフィルム(上位10)
件数Adox CHS 10048 件Adox CHS 2540 件Fomapan 10031 件Adox CHS 100 II30 件AgfaPhoto APX 10029 件Arista EDU Ultra 10024 件Ilford HP5+22 件AgfaPhoto APX 40021 件Adox Silvermax19 件Fomapan 40019 件
同じくDBの厚み。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27
図:希釈の表記の分布(サイト全体・上位8)
件数stock327 件1+1102 件1+10099 件1+983 件1+5048 件1+333 件1+1030 件1+1928 件
どの希釈で資料が書かれているかの分布。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27
図:この記事の図の元になっているDBの規模
件数現像時間の行(組合せ)1165 行フィルム(乳剤)の点数176 点現像液の点数162 点希釈の表記の種類80 種
数えただけの図。英語の Massive Dev Chart(18,000件超)にはまだ遠い=どこまで在るかを隠さずに出す。出典:digitaltruth.com / digitaltruth.com / digitaltruth.com確認日 2026-07-27

図の元データは現像時間の一覧に全部載せている(絞り込みできる表)。値の取り違えを見つけたら出典のリンクから原文を確かめてほしい。

よくある質問

Qケントメア400をID-11で現像する時間は?
A

20℃・スパイラルタンクで、原液(stock)9:30、1+1が16:30、1+3が25:30。ILFORD公式データシートB26の値(確認2026-08-05)。撹拌は最初の10秒に4回転倒+毎分の最初の10秒に4回。

Qケントメア400をKodak D-76で現像できる?
A

できる。20℃で原液9:30、1+1が14:00、1+3が28:00。ただしこれはILFORD公式データシートB26の「Non-ILFORD Developers」欄の値で、Kodak Alaris側のD-76データシート(J-78)にケントメア400の記載は無い(確認2026-08-05)。

Q撹拌はどうやる?
A

ILFORD公式データシートB26の Agitation の項に、スパイラルタンクでは最初の10秒でタンクを4回転倒させ、以降は各分の最初の10秒で再び4回転倒させると書かれている。表の時間はこの断続撹拌が前提。連続撹拌にするなら時間を最大15%短くする(確認2026-08-05)。

Q液温が20℃じゃない時は?
A

データシートに温度換算グラフがあり、読み方の例として「20℃で4分が推奨なら23℃では3分、16℃では6分」と書かれている。自分の時間はそのグラフで読む(確認2026-08-05)。

Q1段増感(EI800)の時間もある?
A

ある。20℃でID-11原液13:00、ID-11 1+1が20:30、MICROPHEN原液10:00、MICROPHEN 1+1が19:00、ILFOTEC DD-X 1+4が13:00、Kodak D-76原液12:30。ISO感度はISO 400/27(確認2026-08-05)。

この記事で触れたもの

同じ種類の記事